アジアゾウとアフリカゾウの違い
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アジアゾウとアフリカゾウ、この2種類の違いを知らない、という声、
動物園にいてもよく耳にします。
動物園でアジアゾウを見ていると、
通りかかる来園者の方が「これなにゾウ?アフリカゾウ?」と言っていることが、結構あります。
私が、大人になって動物園に行ったことが一度もない時から、
アジアゾウとアフリカゾウの区別がついていたのは、
子どものころの「野生の王国」を毎週見ていたからでしょう。
(夕飯食べながら見るような番組なのか?という点はさておき)
劇団四季の「ライオンキング」の『サークルオブライフ』で登場するゾウがアフリカゾウ、
「むかしむかしゾウがきた」の九郎衛門はアジアゾウ(インドゾウ)です。
「ライオンキング」のゾウと、九郎衛門は、造形が明らかに違っています。
アジアゾウとアフリカゾウ見た目の違い
【アジアゾウ】
多摩動物公園のアジアゾウ・ヴィドゥラ(オス8才)とズーラシアのアジアゾウ・ラスクマル(オス25才)
【アフリカゾウ】
多摩動物公園のアフリカゾウ(サバンナゾウ)・砥夢(オス6才)、アコ(メス推定50才)です。
まず、見た目で明らかに違うのが、
耳の大きさ。アフリカゾウの方が大きいですよね。大人のオスは1m以上になるそうです。
それから、体の形。
アジアゾウは背中が丸く、全体的にも丸っこいシルエットですが、
アフリカゾウは背中がたわむようにへこんでいて、胴体が前後に長いです。
キバの違い。
アジアゾウは、オスは1~1.5mくらいのキバがある場合と、オスでもキバが短い場合があります。メスのキバはほとんど外から見えません。
アフリカゾウは、オス、メスともに弧を描く長い牙があります。砥夢君は牙をこすりつけて削ってしまう癖があり、布のサポーターをつけています。
頭の形は、アジアゾウは頭のてっぺんに2つの山があり、アフリカゾウは平らです。
そもそも顔立ちも違います。
体の大きさは、
アジアゾウ(インドゾウ)のオスで5トンくらい、地上最大の生物であるアフリカゾウ(サバンナゾウ)のオスは6トンを超えます。
鼻の先端は、写真がないのですが、アジアゾウは上のみに突起があり、アフリカゾウは上下に突起があります。
wikiにはアフリカゾウはほとんど体毛がなく、アジアゾウの方が全体に毛深い、とありましたが、
アジアゾウの中で、セイロン(スリランカ)ゾウはあまり体毛が目立ちません。インドゾウでも個体差があります。
気質の違いは、一般にアジアゾウの方が穏やかで、アフリカゾウは気性が荒い、とされていますが、
アジアゾウはインドやタイで使役動物として人間と一緒に暮らしてきた歴史があるので、お互いに付き合い方を知っている、という面もあるのでしょう。
18世紀以前は、アフリカゾウを軍用に使っていたこともあるそうです。
アジアゾウの亜種
アジアゾウの中は、さらに
インドゾウ
セイロンゾウ(スリランカゾウ)
スマトラゾウ
マレーゾウ
の亜種に別れ、最近では、ボルネオゾウが新たに別の亜種となったようです。
タイゾウ、という記載をしている情報もありますが、
タイに生息するゾウは種類としてはインドゾウと同じになります。
日本の動物園で観られるアジアゾウは、インドゾウ、セイロンゾウ、ボルネオゾウです。
多摩動物公園のアジアゾウ3頭はすべてセイロンゾウ。
インドゾウよりも小型(オスの成獣で5トンに届かないくらい)で、顔つきや体つきもより丸っこい感じです。
アフリカゾウ
アフリカゾウの中は、さらに
サバンナゾウ、シンリンゾウ(マルミミゾウ)に別れ、
私たちが「アフリカゾウ」だと思っている大型のゾウはサバンナゾウです。
マルミミゾウは姿はサバンナゾウによく似ているのですが、小型のゾウで、現在は非常に数が減っています。
広島の安佐動物公園のメイ(メス16才)は、当初サバンナゾウだと思われていましたが、体が大きくならないので、
遺伝子検査をしたところ、マルミミゾウの可能性が非常に高い、となったそうです。
アフリカゾウどうし、アジアゾウどうしでも
亜種が異なれば動物園では交配はさせません。
メイは、オスのタカのお嫁さん候補だったのですが、
種類が違ったため、ペアリングできなくなってしまいました。
多摩動物公園、東山動物園、徳山動物園には、
若いセイロンゾウのカップルがいます。
他のセイロンゾウは多摩のアヌーラ(63才)と、
北九州の到津の森公園にいるメス、サリーとラン(年齢は30代後半)。
東山動物園で生まれたさくらちゃんがもう少し大きくなってお嫁に行くとしたら、
必然的に、多摩か徳山なんですが、
多摩は数年後に、新アジアゾウ舎が新築され広くなるため、こちらの可能性が高いのかもしれません。
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